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大尾岳(うおだけ)<保存林観察会と大尾岳登山> 錦江町・肝付町

  前回、神野の中岳を登山し、渓谷沿いの滝を散策したが今回、NPO原生林の会が主催する神野の林木遺伝資源保存林の観察会と大尾岳(うおだけ)登山会に参加した。保存林内は樹齢約150年から200年のイスノキを中心にカシ類、シイ類、モミ類が生立していた。樹林内の沢には清流が流れ、コケ類が繁茂し、苔むした幽玄な原生林風景を醸し出していた。山頂近くの展望所からは目の前に雄大な肝属山系の山々を眺望できた。探訪日 2015年10月25日
保存林体感観察会    幽玄な樹林風景  大尾岳登山足跡
 展望石からの眺望  大尾岳の草花  大尾岳マップ
 遺伝資源保存林体感観察会
保存林体感観察会は、自然に親しみ森林保護に関心を持つために開催された。神野遺伝資源保存林は、大尾(うお)岳(940m)北西に位置し、周囲を国有林に囲まれており、標高650m〜840mの北向斜面にある。保存林内は樹齢150年から200年ほどのイスノキ、カシ類、シイ類、モミ類が生立していて学術的にも貴重な森林だ。
 
観察会風景
   
 樹齢150年を超えるイスノキやモミを体感しながら歩く。
   
観察会は森林保護の大切さや人間と自然の共生を考えるいいきっかけになった。
 苔むした幽玄な原生林を体感
 苔むした幽玄な原生林や、倒木のくぐり風景、白はだのヒメシャラはなんとなく屋久島の山を歩いている気分だ。
 
「水と妖精の森」の標識
   
  苔むした幽玄な世界が広がる樹林内
 
倒木のくぐり風景
 
よく目につく白はだのヒメシャラ
 大尾岳山頂を目指す<登山足跡>写真撮影時の時刻表示
○コース/行程;神野(大川)林道−登山道入り口入山−沢ー分岐点ー三角点<山頂>ー展望所ー休憩・昼食ー引き返し/○活動時刻/出発ストレッチ10:00  入山10:15  三角点12:30  自然石探訪所12:34 下山開始1:25  出発起点へ15:00  ○合計所用時間 約5時間<休憩・昼食を含む>
 
林木遺伝資源保存林看板・案内板<10:15>
 
沢と渓流<10:25>
 
<11:05>
 
<11:13>
 
<11:30>
 
<11:35>
タブやシイ、カシ、イス、モミなどの巨木や草花を観察しながら歩く。
 
水と妖精の森」の標識 <11:40>
 
登山道に転ぶ丸く大きな石<12:03>
   
 分岐点<大尾岳へは直進、八山へは右折>12:05
   
 倒木した他の木に根を張り大きく成長した馬酔木 <12:21>
   
三等三角点 <12:34>
 
 三角点から少し降りたところに見晴らしの良い自然石展望所があった。指さし方向は遠くに国見連山。<12:40>
展望所で休憩・昼食 1時25分下山開始

 大尾岳展望石からの眺望
 展望所からは北方向にかけて国見山系の山々、正面東方向に荒西山や六郎館岳、南方向には稲尾山系の山々を眺望できた。タイミングが良ければ目の前の上空を旋回するオオタカを観察できるという。
 
大尾岳三角点を少し下りた所にある眺望の良い自然石展望所
 
山頂先にある自然石展望所から遠くに国見山系を望む。
 
照葉樹に覆われた大尾岳山頂<展望所からの眺望>
 
大尾岳自然石展望所から眺望した巨岩岩盤上の紅葉スポット南国大隅の山々もこれから寒くなるにつれ、局所ながら少しずつ紅葉スポットがみられるようになる。

 大尾岳花風景<大尾岳登山途中に目にとまった草花>
 登山の楽しみの一つは登山道脇でひっそりと咲く草花やめずらしい植物との出あいだ。この日、出あった草花は、キリシマシャクジョウ、キバナアキギリ、アケボノソウをはじめ、カラタチバナ、センブリ、ミズタマソウ、シュウブンソウなどで大隅の山々の植生の豊かさを実感した。今の時期、登山道脇の真っ赤なかわいい実のツルリンドウやミヤマシキミ、ツチトリモチが疲れた体を癒してくれた。
 
キバナアキギリ
 
アケボノソウ
 
葉緑素を欠く腐生植物のキリシマシャクジョウ
 

ツチトリモチ
 
ミヤマシキミ

 カラタチバナ(百両)
 大尾岳位置MAP
大尾岳は近年、山名が変更され、まだ古い地図には八山岳で表示されている。 
 
平成16年作成の立体地図から
 
地理院地図で見る

 このページに関連するサイト
 神野中岳    八 山 岳  神野大川の滝
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