歴史・自然探訪記  鹿児島市城山鹿児島市城山町
自然の宝庫、城山遊歩道自然・歴史散策
鹿児島市の城山は明治23年、鹿児島市最初の公園として開設され、公園面積が展望台(高さ107メートル)から東側斜面を含む15.6haあり、そのうち、約10.9haが昭和6年6月「史跡・天然記念物」として国の文化財指定を受けている。自然遊歩道を散策すると樹齢約400年にもなるクスを始めシイやカシなどの常緑広葉樹が照葉樹林の林相を保っていた。城山はこれら樹木の他、シロヤマシダやシロヤマゼンマイなど約600種余りの植物が確認されて自然の宝庫だ。城山自然遊歩道は昭和47年開設され、コ-ス全長が約2km、所用時間約30分ほどで自然散策や森林浴にもってこいの場所だった。山頂展望所から展望する鹿児島のシンボル桜島の眺望風景が絶景だった。
 
城山山頂からの展望風景   

 遊歩道散策  城山の樹木  珍名樹木  城山の草花 遊歩道史跡    遊歩道案内

  自然遊歩道散策  城山自然遊歩道散策<山友3人で歩く自然散策>
自然遊歩道入り口「薩摩義士碑」を目指す。  城山頂展望所を目指す自然遊歩道は照国神社の探勝園側入り口と薩摩義士碑側入り口があるが今回は後者を選択した。薩摩義士碑に着くと早速、城山山頂(107m)を目指し、史跡・自然観察しながら整備された遊歩道を歩く。
 
 
 遊黎明感東側堀に沿って遊歩道入り口の薩摩義士碑を目指す
展望所目指してスタート


自然遊歩道風景
  
   
 薩摩義士跡入り口から自然遊歩道へ。整備された遊歩道には案内板や休憩所が設置されていて歩きやすかった。
自然散策風景 

史跡散策風景
   
自然遊歩道脇の史跡や樹木・草花などの自然観察や森林浴を楽しみながら展望所を目指して歩く。 
遊歩道脇の案内板   
遊歩道脇には道標や案内板が設置してあり、迷うことはなかった。
山頂展望所風景   
山頂広場到着:山頂広場まで普通の歩きで30分の所要時間とされるが自然観察をしながらの散策で約40分程かかった。
山頂展望所から市内と桜島の眺望   
山頂広場展望所から市内と桜島の眺望。久しぶりの城山探訪だったが展望所から眺望する鹿児島のシンボル桜島の雄姿は昔も今も変わらなかった。

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樹木散策  城山の植物<城山遊歩追で出合った樹木>
豊かな自然が残る城山
遊歩沿いの主な樹木には樹木名プレートが付けられていた。展望所まで約2kmの遊歩道脇には樹齢およそ400年とされるクスの大木をはじめ、イタジイ、アカガシ等の多くの常緑広葉樹と出合い、城山の豊かな自然を感じた。城山にはこれらの樹木を含めシダ類や亜熱帯植物など約600種程度の植物が見られる。
城山のクスノキ   城山で多く見られるクスノキ
クスノキの大木は神社等でよく見かけるがここ城山では樹齢400年ともされるクスノキが散在し,目を見張った。
クスノキと着生植物  
クスの大木に着生した植物(ノシラン)
 クスノキ大木  
城山の王者クスノキ。樹齢400年、根回り10mもあろうかと思われる遊歩道脇のクスノキの大木
城山の樹木   クスノキ外の常緑広葉樹
城山ではクスノキの大木をはじめ、アラカシや スダジイ等の常緑広葉樹が見られ、南日本特有の照葉樹林相を形成していた。
 アラカシ    
スダジイ
(イタジイ) 


ハクサンボク
 
スダジイ
 
ハクサンボク
イロハモミジ


エノキ
 
イロハモミジ
 
エノキ
クロガネモチ

ケラマツツジ

・・・ 
その他多種
 
クロガネモチ
 
ケラマツツジ
ユニークでおもしろい名のつく樹木  おもしろい名の付く樹木 
 山道脇には目を引くおもしろい名の樹木札がかけられ、散策を楽しませてくれた。
 「ショウベンノキ」
 
   
おもしろい名前のショウベンの木。和名は枝を切ると樹液がしたたり落ちることからつけられた。
「バクチノキ」      
 バクチノキ。このおもしろい呼び名の木は、樹皮が鱗状にはがれて赤褐色になり、これを身ぐるみはがされる博徒にたとえた呼び名だ。 
 「バリバリノキ」       
バリバリとパワーがわいてきそうな元気の出る名前の木だ。 硬い葉が触れあうときに出る音からとか、枝や葉に油分が多くよく燃えることからなどの諸説がある。別名「アオカゴノキ(青鹿子の木)
「カゴノキ」       
 樹皮がはがれ落ちてバンビ(鹿の子)に似ることに由来してカゴノキの名前がつけられた。
 「ネズミモチ」     
   11月頃、長さ8mmほどの楕円形で黒褐色の実をつけ、これがネズミの糞ににていることから付けられた。 
 「ナナミノキ」      
ナナミノキまたはナナメノキ。薪割りをすると斜めに割れることに由来するという。 

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  遊歩道の草花
  遊歩道脇にひっそりと咲いていた「オドリコソウ」    
 遊歩道に入ってすぐ目についたオドリコソウ<シソ科>だ。花のひとつひとつが、笠をかぶって踊る人のように見えのが和名の由来で花の色は二種類あり、東日本では白色が、西日本ではピンク色がそれぞれ多いという。
城山にやたらと多いノシラン   
  山道いたる所で見られるノシラン今の時期コバルト色に熟した実が美しかった。

  城山には樹木のほかシダ類が繁茂し、亜熱帯植物など600種程度あるとされ、自然の宝庫となっているという。 

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城山の歴史と史跡   城山の歴史と史跡
 城山は14世紀(南北朝時代)豪族上山氏の山城があって、明治10年西南戦争の激戦地となった。島津家久はこれを譲り受けて慶長年間に着工し、山麓に居館を構えた。これが鹿児島城(鶴丸城)である。城山遊歩道入り口には薩摩義士の碑が立ち、遊歩道脇には藩政時代の水道遺構があった。
  薩摩義士碑
 遊歩道入り口薩摩義士碑 薩摩義士碑は、江戸時代薩摩藩が行った木曽川治水工事の殉職者の碑である。  江戸時代、美濃国の揖斐川、長良川および木曽川の3川の治水難工事に、多大の犠牲をはらって、殉職者が出た。宝暦治水の義士とも称される。
   
 城山自然遊歩道入り口の薩摩義士碑
  藩政時代の水道遺構<近衛の水>
藩政時代の水道遺構<近衛の水>     
1723年( 亨保8)島津家第22代当主継豊(つぐとよ)は、水圧を利用した画期的な水道施設を建設し、城山の北端、冷水町の水源がら城下まで、いくつかのトンネルで結んだ。慶長年間に鹿児島を訪れた関白近衛信輔(のぶすけ)が硯の水に使用し、「近衛の水」と称せられている。
  城山自然遊歩道案内
  城山自然遊歩道のの周辺には薩摩義士碑のほかに鶴丸城跡、西郷隆盛銅像、探勝園、西郷隆盛洞窟等の史跡がある。これらの史跡を含めて次回は照国神社の探勝園側入り口からの自然遊歩道にチャレンジしたい。
城山自然遊歩道案内
MAP
 
 
現地城山自然遊歩道案内立て看板から   2014/4/15 


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