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 布引の滝 神戸市
布 引の滝(ぬのびきのたき)は雄滝(おんたき)、雌滝(めんたき)、夫婦滝(めおとだき)、鼓滝(つづみがだき)の四つの滝の 総称で生田川の布引渓流に位置する。水源は六甲山系の獺(かわうそ)池で摩耶山、再度山の水を集め、布引貯水池を経て落下し、大阪湾へと注ぐ華厳の滝(栃木県)、那智の滝(和歌山県)とともに日本三大神滝のひとつで、日本の滝百選にも選ばれている。「布引の滝」呼名の由来は滝を落ちる水が、まるで布を垂れてるように美しく見えるからだという。滝を巡る遊歩道には、平安時代から江戸時代に詠まれた布引の滝名歌の碑が立っていた。布引の滝からみはらし展望台を経由してさらに足を伸ばし、布引貯水池まで約一時間のコース。布引滝のコースには国の重要文化財の堰堤や橋があり、新緑の自然を散策しながら歴史や文学を体感できるとっておきの散策ハイキングコースだった。
       
 布引の滝風景  HP作成日2012/05/15 探訪日2012/05/10
 
雌滝(めんたき)

  雄滝(おんたき)
新緑の布引ハイキング
布引の滝ハイキングコース(布引の滝ーみはらし展望台ー布引貯水池) 
新神戸駅の1Fの高架をくぐり抜け、布引の滝へ続くハイキング遊歩道を上って行くと、すぐに石造りアーチ姿の砂子橋(いさごばし)が見えた。橋を渡り遊歩道に沿って進み、最初に出会った滝はしなやかで上品な流れの「雌滝」、続いて展望の悪い鼓ヶ滝が続き、最後は滝巡りハイライト「雄滝」と「夫婦滝」が待っていた。時間にして約30分 。みはらし展望台で急速。さらに足を伸ばして布引貯水池まで約一時間のコースとなっていた。、帰りは布引ハーブ園頂上からロープウェイで下山。


 
新神戸駅から布引の滝に向かうハイキングコース入り口に架かる砂子橋(いさごばし)をスタート 
 
雌滝(めんたき)
 スタートして徒歩5分程で雌滝(めんたき)へ
   
 雌滝をあとにし、案内板にそって遊歩道を進む。
   
 徒歩10分程で鼓ヶ滝へ滝の姿は見えにくい。
 
 アラカシ、ホゾバカナワラビ植物表示板
 
狭ご路も橋 
   
 ○布引の滝入り口から徒歩30分で雄滝、夫婦滝へ 「狭ご路も橋」から眺望する雄滝(左)と夫婦滝(右)。おんたき茶屋で一息。歌碑を詠んだり滝の風情を楽しんで、みはらし展望台へ向かう。
 
おんたき茶屋
 
道標と歌碑
   
○ 茶屋からみはらし展望台まで5分。展望台から眺望する神戸の街並みはすばらしかった。 
   
 ○展望台から5分ほどで「猿のかずら橋」へ。橋近くには滝山城跡への案内標柱が、今回はパス。
   
○「猿のかずら橋」を経由しすぐ近くに国指定重要文化財の「谷川橋」 
   
堰堤近くに貯水池のダムがオーバーフローしたときだけ流れる 「五本松かくれ滝」が
   
◎スタートして約一時間程で布引五本松堰堤(布引きダム) へ到着神戸の水がめ布引貯水池(右)
 →布引ハーブ園へ
布引の滝
 布 引の滝は下流から、雌滝(めんたき)、、鼓滝(つづみがだき)、 雄滝(おんたき))、夫婦滝(めおとだき))の四つの滝の 総称で生田川の布引渓流に位置する。日本三大神滝のひとつで、日本の滝百選にも選ばれている。
  雌滝(めんたき)
雌滝は落差19メートル、流れ落ちる花崗岩岩盤上に1枚の白い布を垂らしたかのごとく優雅に白い糸を引き、流れ落ちる様から「布引の滝」の呼名がうまれた。
 
白い布をたらしたように優雅に流れる雌滝(めんたき)
 
雌滝。右の円筒形の古い建物は取水施設。
 鼓滝(つづみがだき)
 鼓滝は高さ8m、滝の音が鼓のように聞こえるところからこの名前がつけられたという。木陰に隠れ、滝の全容が見えないのが残念だ。 
 
木陰に隠れて流れる 鼓滝(つづみがだき)
 
滝展望所に置かれた「鼓瀧」の石標
 雄滝(おんたき)
高さ 43m、滝壺面積430u、深さ6.6mで布引の滝の中で最大規模の雄滝。岩頭から5段に折れながら滝つぼに落下する景観は絶景だ。格段ごとに、水がえぐった甌穴ができていた。
 
「狭ご路も橋」上から正面に「雄滝」
 
枝間から眺める雄滝。花こう岩の岩盤上をほぼストレートに流れ落ちる直瀑は迫力満点だ。
 夫婦滝(めおとだき)
夫婦滝は雄滝の滝壺のすぐ下につながり高さ9m、.二筋から一筋になって流れ落ちる情景を夫婦愛に例えて呼名されたという。
 .
二筋の流れが一つになって流れる夫婦滝

「狭ご路も橋」から眺めた雄滝(上段)と夫婦滝(下段)

 布引の滝 36首の歌碑
滝を巡る遊歩道からみはらし展望台に至るハイキングコース沿いには平安時代から江戸時代に布引の滝を詠んだ名歌の碑が立ち、滝を巡りながら、業平や行平の歌碑の前にたたずんでしばし平安の時代に思いを馳せ、滝の風情を楽しむ。布引の滝を詠んだ36首の歌碑は、明治の初め頃市民団体により 立てられ、その後いくつか散逸してしまったが関係者により2007年(平成19年)までに全ての歌碑が復元され、「歌碑の道」として整備されたという。
   
遊歩道脇に立つ布引の滝歌碑
 
在原行平の歌碑
 
こきちらすたきのしら玉 拾ひおきて世のうきときのなみたにそかる
散らす滝水の白玉を拾っておいて悲しい時の涙に借りようと詠んだ
   在原行平<818-893>古今集

 
 
我世をは今日か明日かと 待つ甲斐の 涙の滝といつれ高けむ
不幸なわが身の涙の方が この滝よりも高いと詠んだ    在原行平新古今集
 
「狭ご路も橋」遊歩道脇の歌碑
 重要文化財:布引五本松堰堤(通称布引ダム)と橋
 布引五本松堰堤(通称:布引ダム)
布引ダム(五本松堰堤)は神戸の水瓶として1900年(明治33年)に完成した日本最古の重力式コンクリートダムで生田川・布引の滝の上流に位置する。登録有形文化財で、ダム湖100選にも選ばれている。堰堤は当初の姿をとどめる堰堤や砂子橋、谷川橋など9ヶ所がまとめて国の重要文化財に指定されている。現在も水道専用ダムとして使用されている。ダムの水は布引渓流の滝へ落下し、生田川を流れ大阪湾へと注ぐ
 
城壁のような外観の 布引五本松堰堤。コンクリートダムであるが型枠用の石積をそのままに残した外壁と古典様式のテンテル(歯飾り)はヨーロッパの巨大な城壁を思わせ、山麓の優れた景観の構成要素となっている。
 
神戸の水がめ「布引貯水池」
   
 ダム湖堰堤で羽づくろいをするカワウ 
   
 布引ダム施設と堰堤付属橋
   
1998年に国の登録有形文化財に指定、2006年には近代化遺産「布引水源地水道施設」の一部として国の重要文化財に指定。そのほか、厚生労働省の「近代水道百選」、「ダム湖100選」に名を連ねる。
雌滝取水堰堤(めだきしゅすいえんてい)
アーチ状に石を積んで作られた堰堤には3個の制水弁があり、ここでくみ上げられた水はハイキングコースに埋められたパイプと下流の砂子橋を通り、現在でも奥平野浄水場に送られている。装飾性の高い建造物で、丁寧に石を加工して組み上げられており、非常に珍しい構造物だ。明治33年(1900年)3月竣工。堤高:7.7メートル、堤長:19.3メートル、堤頂幅:1.2メートル
   
 
国指定重要文化財の雌滝取水堰堤

 谷川橋 (国指定重要文化財 大正初期)
鉄筋コンクリート製の橋で二本のアーチ型の桁が特徴だ 。この橋桁に使われている鉄筋は折り曲げる等新しい技術が使われている。 
 
猿のかずら橋
 1936年に架橋されたさるのかけ橋に六甲山の茂りすぎたサルナシのツルを使って「祖谷のかずら橋」をモデルに装飾を施した。2006年5月3日完成滝山城跡、再度山ドライブウェーのハイキング道の入り口となっている。
 

  「布引の滝」水源と源流
   「布引の滝」の水源は六甲山系の獺(かわうそ)池で摩耶山、再度山の水を集め、布引貯水池を経て、落下していた。
   
 
神秘的なたたずまいをみせる六甲山系の獺(かわうそ)池    注 獺(かわうそ)池の写真は後日撮影

追記:最初、新神戸ロープウェイを利用しハーブ園山頂駅まで行き、 ハーブ園と布引の滝を散策しながら下山するコースもおすすめ(体力に自信のない人向け)新神戸駅2Fの観光案内所で布引ハイキングマップがもらえます。
(ここにマウスポインタを置くと最上段に戻ります)       那智の滝へ



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