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熊野那智大社・青岸渡寺和歌山県東牟婁郡那智勝浦町
世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を巡る~熊野那智大社・青岸渡寺~ 
熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)、青岸渡寺(せいがんとじ)は、神社と寺院が隣接して建つという熊野三山中もっとも神仏習合時代の名残りを残す熊野信仰の中心地だ。那智山青岸渡寺は、古くは如意輪堂と呼ばれ天台宗の寺院で西国三十三所第一番札所で最盛期には7寺36坊を有し、熊野修験の一大本拠地となっており、現在も参拝客や観光客でにぎわう。明治時代の廃仏毀釈で熊野三山の他の2つ、熊野本宮大社、熊野速玉大社では仏堂は全て廃されたが、ここ熊野那智大社では如意輪堂が破却を免れ、のちに青岸渡寺として復興した。
熊野三山のひとつ熊野那智大社は、古くは「那智山熊野権現」「那智権現」などと呼ばれ、元来は那智滝に社殿があり滝の神を祀ったものだと考えられる。仁徳天皇五年(317年)に現在地に遷され平重盛が造営奉行となって社殿を整え、やがて織田信長の焼き討ちにあったのを豊臣秀吉が再興し、江戸時代に入って将軍吉宗の力で亨保・嘉永の大改修が行われたとされる。
境内には、樹齢約850年と推定される樟の大木があり、枝を大きく広げ、幹には人がなかに入れるほどの洞ができていた。両者とも2004年7月、ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として登録された。
  
 青岸渡寺 熊野那智大社
参道を歩く 青岸渡寺 熊野那智大社  巨木巡礼
熊野古道の参道を歩く~熊野那智大社&那智山青岸渡寺~
   
参道入口からスタート(16:20)。、両側に土産店が立ち並ぶ473段の階段を一歩一歩踏みしめながら歩いた。
   
 16:26  瀧泉閣清涼亭   16:28
   
 熊野那智大社の一ノ鳥居に到着16:31)。 左の大鳥居をくぐると熊野那智大社へ、右へ進むと青岸渡寺へ  
   
鮮やかな朱塗りの山門(仁王門)前  16:34 階段を上りきるとすぐ青岸渡寺 16:36
三重ノ搭・お滝への案内表示板 16:36  
青岸渡寺境内広場に到着 16:37
   
 青岸渡寺境内の御詠歌
「補陀洛や岸うつ波は三熊野の那智のお山にひびく滝つせ」
 青岸渡寺境内の広場は撮影ポイントになっており、ここから眺める三重の塔と那智の滝風景は絶景だった。
那智山 青岸渡寺散策
 
 青岸渡寺本堂は西国三十三所霊場の第一番札所としても有名な寺で観光客や参拝客でにぎわっていた。推古天皇の時代に創建され桃山時代の建築様式を伝える建造物で国の重要文化財に指定されている。
   
 本尊を如意輪観音とする青岸渡寺 豊臣秀吉より寄進されたとされる日本一の大鰐口

 
青岸渡寺の文化財
 

青岸渡寺の宝篋印塔(ほうきょういんとう)。 元亨二年 1322年(鎌倉時代後期)、流紋岩でできた高さ4.3mの宝篋印塔。明治以前 別の場所にあったものが、現在の位置に移転されたとされる。重要文化財指定

   
 宝篋印塔近くの「鐘楼」元亭4年鋳造(鎌倉時代) 大黒天並びに六福神を安置した「如法堂」 
 熊野那智大社
   
青岸渡寺の本堂の前を通り、那智大社の境内に一歩足を踏み入れると、荘厳な朱色の権現造りの社殿が建ち、建物全体に朱塗りの色鮮やかさが目についた。社殿は宝物殿、八社殿、御本殿、拝殿、社務所、斎館の6棟から成る。
 
朱色が鮮やかな熊野那智大社の宝物殿は昭和41年(1966年)に「熊野那智大社創建1650年祭」の記念事業として建てられ、日本三大経塚の一つ「那智経塚」からの出土品や、熊野三山の歴史を伝える貴重な所蔵品が展示されているという。
 
本殿の脇にある「八社殿」は19世紀の建立で、中庭には神鳥として崇められている「八咫烏(やたがらす)」の碑が建っていた。
 巨木巡礼
 
那智大社境内にある樟の木(樹齢約850年は)平重盛が造営奉行をした折、手植えしたものとされる。県下でも珍しい樟の大木で県天然記念物に指定。
   
樹高は27m、目通り約8.5m、枝の張りは南北に25mあり、根幹部は人が入れる程空洞化していた。
 
こちらは那智山青岸渡寺本堂前の樹齢約700年タブノキ。和歌山県天然記念物に指定。
 
目通り約4.4mとそんなき大きくないが神木として崇められ長い歴史を刻んでいる巨樹だ
 
参道石段のなかほどにある実方院跡(現在の瀧泉閣清涼亭)中庭のモッコクの大樹
   
モッコクの樹高は10m、幹周り1.8m、樹齢約450年とされる。県指定天然記念物。 
   探訪日2012/05/21  HP作成日2012/06/11    那智の滝へ 
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