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甑島<下甑島>      鹿児島県薩摩川内市 
 
日 程  一日目    二日目  植物編
 日程
甑島とは
 鹿島断崖ー観音三滝ー手打散策  手打浜ーしんきろうの丘ー瀬々野浦奇岩ー長浜風景  出会った植物たち
甑島編  →カノコユリ

日程・コース概要

甑島のダイナミックな大自然を巡る一泊二日の旅<下甑島編>  
一日目鹿島断崖-瀬尾の観音三滝ー手打散策<おふくろさん歌碑ー武家屋敷通ー海洋深層水工場>
二日目:りーしんきろうの丘ー鷹巣・ローソク岩、ナポレオン岩長浜 
甑島とは  ー  甑島とは<大自然の中に古い歴史と文化を秘めた甑島>
甑島は、上甑島、中甑島、下甑島の有人島3島と多数の小規模な無人島からなり、鹿児島県薩摩川内市に属する。全島が急崖のリアス式海岸で地形的には上甑島は主に古第三紀層、下甑島は主に中生層・花崗岩からなる。特産物としてはカノコゆりがある。トンボロや長目の浜、鹿島断崖、ナポレオン岩など自然が作り出した珍しい景観は観光地として魅力いっぱいの島であった。地名は中甑島北部の沖ノ串瀬にある「甑(せいろのこと)」の形をした巨岩を甑大明神と呼んだことに由来していた。 
旅の振り返り  旅の振り返り
前回(2010年8月4日)、上甑島の日帰り旅を経験してカノコユリの花や長目の浜の自然を楽しんだが今回、下甑島の 一泊二日の旅の機会に恵まれた。探訪初日、フェリーニューこしきで鹿島港へ入港すると早速藺落展望所へ。そこには想像を絶する鹿島断崖が目の前にあり、切り立った断崖の地層には、太古の時代からの地球変動の歴史が刻まれていた。次の見学場所瀬尾の観音三滝は車で鹿島から一時間ほどの場所にあった。瀬尾川の上流にある緑に囲まれた美しい滝で55mの高所から流れ落ちる滝は圧巻だった。宿泊所のある竜宮の郷の手打浜は朝焼けに染まる海岸が美しかった。下甑島の瀬々野浦は、断崖や奇岩に囲まれた景観がすばらしく、自然が織りなす芸術のオブジェを堪能した。
以下、写真の整理を兼ねてこれら旅の足跡を辿ることにした。
 
一日目
 旅の足跡 一日目
串木野港→鹿島港→鹿島断崖→観音三滝→おふくろさん歌碑→武家屋敷通り→竜宮の郷
 13:50  藺落展望所からの眺望<鹿島断崖>
 鹿島断崖  探訪初日、フェリーニューこしきで鹿島港へ入港すると早速鹿下甑島で最大級の景観を誇る鹿島断崖の見学へ。藺落(いおとし)展望所から眺める鹿島断層は、高さ150メートルの横縞模様の層を持つ荒々し鹿島断崖で 風と波に荒々しく削られ、切り立った断崖の地層には、太古の時代からの地球変動の歴史が刻まれていた。
断崖風景 
岸壁の海から空に向かってそそり立つ鹿島断崖の迫力に圧倒された。
 
藺落展望所から眺望する鹿島断崖。ページ岩といわれる約8000万年前の地層が見える。
断崖風景
眼下には思わず足がすくんでしまう絶景が広がっていた。
 
 
   藺落展望所からの眺望<藺牟田瀬戸架橋>
甑をつなぐ夢の架け橋藺牟田瀬戸架橋 
 
工事が進む中甑島と下甑島を結ぶ「藺牟田瀬戸架橋」
 鹿島の町と鹿島断崖が一望できる藺落(いおとし)展望所    
 15:00  瀬尾の観音三滝
瀬尾(せび)観音三滝  車は長浜を経由して瀬尾の観音三滝へ。長浜港から10分近い場所の瀬尾川上流の緑に囲まれた美しい滝で55mの高所から三段になって流れ落ちていた。滝壺の近くに、観音像が祀られていることから、観音三滝と呼ばれているという。
瀬尾観音三滝でマイナスイオンを全身に浴びてリフレッシュ   
 瀬尾の観音三滝
15:30   手打散策ーおふくろさんの歌碑
 「おふくろさん」の碑の前で「おふくろさん」の曲を聴いて一息 下甑島手打は 森進一の実母の故郷で、ヒット曲「おふくろさん」の碑があった。ヒット曲「おふくろさん」を記念して歌碑が建てられ、観光名所のひとつになっている。石碑には「おふくろさん」の歌詞が刻まれていた。
 
歌碑の前に立つとメロディーが流れてきた。
石碑に刻まれた「おふくろさん」の歌詞    
 15:40  武家屋敷通り
玉石積みの石垣や垣根の通りが古い歴史を感じさせた。   鎌倉時代に地頭職が置かれ、丸い石を丹念に積み上げた見事な玉石垣にその面影を見ることができた。 
 
整然と続く美しい玉石垣の武家屋敷通り
   
 16:40  竜宮の郷
 手つかずの大自然に癒され、悠久の風呂に浸かる。
海洋深水の風呂が疲れた体を癒してくれた。 
  

「海洋深層水風呂」が目玉の「竜宮の郷」が旅の宿だった。手打浜は、夏にはウミガメが産卵にやってくることから夢のある町づくりのシンボルとして浦島太郎の民話にちなみ、竜宮の郷と名付けられたという。宿泊施設を始め、会議や研修等の多目的施設で、風呂は海洋深海水が利用されていた。手打浜の海面に映る朝焼けがきれいだった。 
 
夢のある町づくりのシンボルとして平成5年にオープンした竜宮の郷
   
 
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 二日目   旅の足跡 二日目
手打浜風景→しんきろうの丘→瀬々野浦<鷹巣・ローソク岩、ナポレオン岩>→長浜→串木野港 
   手打ち浜風景
  朝焼けに染まる手打浜の海岸  手打浜の日の出と夜明けの風景
 竜宮の郷に宿泊。午前6時起床し、浜に出て日の出時刻の6時半を待った。波静かな海面に朝焼けの光が映り、一瞬、神秘的な光景に包まれた。
 
   
手打ち浜 朝の散策 
手打浜散策
手打浜・手打の町並みを散策  
手打浜風景 
   二日目はメインの西海岸瀬々野浦の奇岩群探索である。出発時刻までに時間があり、手打浜や手打の町並みを散策した。手打海岸は、ウミガメが産卵の上陸地点で、夏には海水浴が楽しめる長さ1.5kmの美しい白砂のピーチで映画「釣りバカ日誌9」のロケ地にもなった場所だという。
 
手打浜<ふれあいの森展望所からの眺望>
   
  「釣りバカ日誌」のロケ地にもなった海岸の美しい手打浜
 9:45  しんきろうの丘
しんきろうの丘    しんきろうの丘は、「往診の 道すがら見し しんきろう」の句は旧下甑村青瀬の医師であった平田清氏(故人)が今のように自動車道もなく徒歩で山越えをしていた頃、瀬瀬野浦へ往診の道すがら、はるか水平線の彼方に林立する白色のビル街を見た時の不思議な感動を詠んだ句という。丘からは目の前に広大な東シナ海、ナポレオン岩を眺望できた。 
 丘からは目の前に広大な東シナ海、ナポレオン岩を眺望できた。   
しんきろうの丘の歌碑
   
 しんきろうの丘の歌碑と丘から眺望するナポレオン岩
10:00  瀬々野浦<鷹の巣・ローソク岩><ナポレオン岩>
瀬々野浦   いよいよ今回の旅のハイライト、雄大な海食崖が見られる瀬々野浦へ。平家落人説がある瀬々の浦は、海岸線の多くが奇岩や断崖から構成されており、鷹の巣・ローソク岩、沖には高さ127mのナポレオン岩があった。アッパレ、大自然の芸術に脱帽。
 
瀬々野浦集落風景
 
前の平展望所
 瀬々野浦の奇岩 眼前に迫る 自然が創り出した西海岸の断崖・奇岩の巨大なオブジェたち
青い海にそそり立つ奇岩群風景   
瀬々野浦集落の奇岩群
 ローソク岩  
見る位置によって本数や形がちがって見えるローソク岩
 鷹の巣  
平家の落人三家族が瀬々野浦集落に落ち延びてきた証しとして 鷹の巣岩の頂上の岩を3つに割ったと 伝えられている不思議な奇岩、鷹の巣
 ナポレオン岩  
甑島のシンボル的存在として親しまれているナポレオン岩。明治の始め頃、フランス人がこの岩を見て「オー!我が母国の皇帝ナポレオンにそっくりだ」と言ったことからこの名前がつけられたという。
 12:00  長浜の風景
長浜散策   長浜散策
出発時刻までに2時間の待ち時間があり、長浜港の一帯を散策した。甑島はウミネコ繁殖の南限として知られているが幸運にも護岸で羽を休め、上空を乱舞するウミネコの群れと出合った。港の近くには宣教師上陸記念碑や敷塩神社、創立134周年を迎え長浜小学校があり歴史の深さを感じさせた
ウミネコの乱舞     
ウミネコの舞う長浜港
   
 11月に飛来し、主に西海岸の断崖に営巣し産卵、成鳥となって7月中旬頃には離島するという
長浜の旧跡 
宣教師上陸地の碑
   
 日本へのキリスト教伝来のため1549年にフランシスコ・ザビエルが鹿児島に渡来してから半世紀後の慶長7年(1602年)フィリピン・マニラのドミニコ会は、島津家久(忠恒)の招きに応じて、下甑島の長浜海岸に、フランシスコ・デ・モラレスら4人の宣教師と修道士1人が上陸したという。
敷塩神社     
敷塩神社の拝殿は階段を110段上りきったところの小高い山の高台にあった。高い階段途中からの展望がすばらしかった。
 高台からの長浜眺望  
敷塩神社の階段高台から南西方向尾岳眺望

眼下の公園と長浜港 
 新長浜橋
長浜小学校
 
交通の要衝新長浜橋

長浜小学校 
 14:35
さようなら甑島
フェリー甑で長浜港から串木野港へ

16:15
<串木野港着>
フェリー甑で長浜港から串木野港へ
たくさんの思い出をありがとう。下甑島、一泊二日の旅編でした。 
   
 
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  出会った植物たち
  今回の探訪では、季節の関係でカノコユリ、ニシノハマカンゾウを観察できなかったが満開のサツマノギクや薄いピンク色の花をつけたやさしいサキシマフヨウの花と出会えた。 
 サツマノギク    
サツマノギく:別名を薩摩野路菊(サツマノジギク)。撮影地<藺落展望所>2014.10.26 
     
   ホソバワダン:ロゼット状に咲き花の先には五歯がある。撮影地<藺落展望所>2014.10.26
ホタルブクロ      
ホタルブクロ:子供がホタルを花に入れて遊んだことから「蛍袋」となった。撮影地<しんきろうの丘近く>2014.10.27
サキシマフヨウ     
サキシマフヨウ:撮影地<瀬々野浦前の平展望所近く>   2014.10.27  
ヤブツバキ     
ヤブツバキは昔から島に自生し椿油の原料になったいたという。<手打ふれあいの森展望所> 2014.10.27  
前回甑島探訪から
カノコユリ・ハマナデシコ  
   
 古くから甑島の人たちの暮らしとともにあった花で薩摩川内市の市花。<鹿の子大橋近くの断崖> 2010.8.4
   
カノコユリの近くでひっそりと咲く可憐なハマナデシコ <鹿の子大橋近くの断崖> 2010.8.4 
more カノコユリ・ハマナデシコ 
 
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   備考
甑島の呼び名   甑島の呼び名従来、「こしきじま」という呼称であったが、薩摩川内市は国土地理院に変更を申請し、2014年8月に「こしきしま」に呼称が変更された。
旅行日・HP作成Up日 旅行日2014年10月26日~27日   HP作成UP日2014.11.1


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