ふるさと探訪記TOPへ

夏井・ダグリ岬志布志市志布志

   夏井弁天島    夏井番所海岸     六部瀬地蔵  
夏井のダグリ岬は志布志市中心街より東へ約5kmの志布志湾を望む景勝地にある。一帯は日南海岸国定公園に位置し、大隅唯一のダグリ岬遊園地やダグリ岬海水浴場のレジャー施設がある。岬の最も高い所には、国民宿舎「ボルベリアダグリ」がある。岬の突端にむけて、遊歩道があり、突端の展望台からは志布志湾を一望に見渡せる。沖には、亜熱帯植物の群生地で国の天然記念物に指定されている「枇榔島」が浮かぶ。ここ岬の頂点は飯盛山と呼び、山上古墳があった場所である。古墳は全長約80m、高さ4.5mの古式の前方後円墳で、県内では大崎町の横瀬古墳、東串良町の大塚古墳に次ぐ巨大な山上古墳であった。岬のすぐ西よりの海岸には昭和28年12月に第一種漁港に指定され、入り江になった天然の良好「夏井漁港」がある。その後、整備改修工事がすすめられ現在の漁港にいたっている。漁港の近くには、弁天島や入り江になったいくつかの美しい砂丘があり、景勝地になっている。ダグリ岬一帯は夏井といわれ、藩政時代は隣の秋月藩と薩摩藩の国境で、関所がおかれていた。関所は「夏井番所」といわれ、取り調べが厳しかった。馬の積み荷もいったんここで薩摩側の馬に繰りかえて領土内にいれたということでこの「荷駄(にだ)操り」が「ダグリ」とよばれるようになった地名の由来だといわれる。海岸の近くにある番所跡地や六部瀬(ろくぶせ)地蔵はその歴史を物語っている。

ダグリ岬突端部から4km沖の志布志湾に浮かぶ「枇榔島」を望む。

展望所から突端部の岬を望む。沖の小島は軍艦瀬と呼ばれている。

遊歩道の木々の間からを岬東側の海と山を望む遠方建物は大黒リゾートホテル。

大隅唯一の総合 レジャーランド「ダグリ岬遊園地」

ダグリ岬を望む丘に立つ国民宿舎「ボルベリアダグリ」。「ボルベリア」とは「また訪れたくなる」という意味のスペイン語。建物の展望所からは志布志湾一帯の絶景が楽しめる

「ダグリ岬海水浴場」 シーズン中は県内外の大勢の遊泳客で賑わう

ダグリ岬西側にある夏井漁港

夏井漁港側から見た岬の風景と白砂の砂丘

夏井漁港側からダグリ岬遊園地の観覧車と高台にある国民宿舎を望む。


詳しい地図で見る

夏井「弁天島(厳島神社)」風景

夏井漁港の東、ダグリ岬を挟んで「弁天島(厳島神社)」がある。祠は小高い山上にあり、干潮時は島まで渡ることができる。下記注

弁天島(厳島神社)全景


案内表示板 干潮時は陸続きとなり、わたることができる

参道の木々の間から夏井の浜を望む

島に続く岩場は、波状岩(砂岩と泥岩の層が波食により洗われ、やわらかい部分がけずられてできた岩)が見られ、美しい景観をかもしだしている。

注:弁天島(べんてんしま、べんてんじま)は弁才天信仰に由来する名で、日本各地に50以上存在する。インドに起源を持つ弁才天(弁天、弁財天)は、財産の神として崇められるのみならず、水の神としての性質を併せ持ち、海難避けや豊漁を祈願する漁師たちの守り神として日本各地の小島に祀られてきた。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)

夏井弁天島

詳しい地図で見る

「夏井番所海岸」風景

夏井漁港西側、ひとつ奥の入り江に、MAPにも載っていない、古老が「夏井番所(ばんどころ)海岸」と呼ぶこぢんまりとした景勝地がある。天然の美しい入り江になっており、波静かな海と白い砂丘、沖に浮かぶ小島、更に遠景の枇榔島が一体となって美しい景観をかもしだしている。

天然の美しい入り江の「夏井番所」遠方海上に枇榔島が浮かぶ

砂岩むきだしのゴツゴツの山肌、波静かな海と紺碧の空の風景は絶景だ。

防波堤があり、波静かで海水浴にはもってこいの場所だと古老が教えてくれた。ダグリ海水浴場は大海水浴場であるがこちらは、こぢんまりした天然の入り江の海岸だ。遠方に枇榔島を望む

夏井番所から遠方にダグリ岬を望む。

夏井番所

詳しい地図で見る

歴史を語る夏井番所跡と六部瀬地蔵

夏井を語る史跡がここにあった。それは夏井番所跡と六部瀬地蔵だ。夏井は藩政時代は隣の秋月藩と薩摩藩の国境で、関所がおかれていた。関所は「夏井番所」といわれ、取り調べが厳しかった。通行をゆるされなかった諸国巡礼中の父娘の六部親子は関守の非情を恨み「法の身に濁りありとは汲んでみよ、いかに夏井の関守の人」と歌を残して海に身を投じた。二人が身を投じた岩は「六部瀬(ろくぶせ)」と呼ばれ、海岸の近くに親子を供養した地蔵塔が残されている。
漁港近くの観音様のある坂道を上ると「夏井番所跡」の表示板をくくりつけた電柱がある。 六部父娘の地蔵塔は漁港近くの公園風の隅に建つこの地蔵には、いつ行っても花が飾られ、地元の人に語りつがれている。

栽培漁業センターの建物の海岸出入り口に立てられた「六部瀬」の表示柱

二人が身を投じた岩は「六部瀬」とよばれ、地元の人に語りつがれている。

志布志湾を眺めると必ず目に飛び込む風景は枇榔島だ。枇榔島なくして志布志の風景を語ることはできない。そんな熱い思いで枇榔島を訪ねる事にした。 枇榔島探訪へ
最終探訪日 2008・10・16

国民宿舎「ボルベリアダグリ」案内0994-72-1478 部屋数18 収容人員88名 
交通;都城ICから車で約60分 垂水港より車で約90分 JRで大隅夏井駅から徒歩10分
「ダグリ岬遊園地」案内0994-73-1061  入園料一般300円
交通;志布志駅から車で10分、 JR大隅夏井駅 から徒歩5分 
10:00〜17:00 火曜休(祝日の場合翌日 休)