大分県湯布市にある湯布院金鱗湖(きんりんこ)は、湯布岳(1584m)の下にある池という意味から「岳ん下ん池」と称していた。明治17年大分の儒学者、毛利空桑(もうりくうそう)が池のそばの露天風呂から湖面を眺めていると魚が飛び跳ね、鱗がおりしもの夕日に映えて金色に輝く様を見て「金鱗湖」と名付けたという。金鱗湖案内板によると、金鱗湖はやや長方形をしていて長辺約100m、短辺約70m、湖底はやや「すり鉢」状になっていて最深部は湖の山手側にあって約2mである。水の流入は下ん湯の横、ハエ川温水(約30度以上)と天祖神社境内の湧水、それに湖底深部にある湧水の供給から成り立っており、一日約23300立方メートルが流出して大分川の源流になっている。金鱗湖から発生する朝霧が湯布盆地を霧の海に沈め、幻想的な風景を醸し出すという。今回、秋の紅葉時期に探訪したが、金鱗湖湖面に映り込む金鱗湖一帯の紅葉風景が絶景であった。 |