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正月伝統行事「臼(うす)おこし」鹿児島県鹿屋市吾平上名

無病息災や五穀豊穣を願って行われる正月の行事「臼おこし」が、元旦の夜、鹿屋市吾平の立元集落で行われた。育成会の親が見守る中、子ども達が「臼おこし」の歌をうたいながら集落内の全戸31戸を回り、餅やミカン、菓子などが振る舞われた。「臼おこし」は大隅半島で「臼ノ口明ケ」(うすのくちあけ)ともいい、かつては鹿屋から高山にかけて各地で行われていた。ここ、立元集落の「臼おこし」は100年以上の歴史と伝統があり、現在育成会を中心に子どもたちへ継承されてきている。

鹿屋市吾平立元集落で行われた臼おこし

臼おこし風景      
公民館で暖をとりながら出発を待つ育成会の親と子どもたち
臼に見立てた石や台を杵棒でたたき、「臼おこし」の歌をうたいながら各戸をまわる子どもたち。最近は実際の臼や杵が使われることは少なく、臼に見立てた石や台、杵棒が使われる。
祝儀の餅、ミカン、菓子等事前に玄関や軒先に置かれていることが多い。
祝儀でいただいた餅やミカン等の品物は後日、福祉施設等へプレゼントされる。

鹿屋市吾平立元集落の臼おこし動画

臼おこし歌
年の初めの黄金のコンツをつきおこす
コタコタコンコン
うすはとつくい きねはなるかね かっぱからだけ
コタコタコンコン
ここはぶげんしゃ かねはなるかね
コタコタコンコン

うすはとつくい きねは鳴るかね かんぱから竹 踊や白酒
コタコタコンコン 
ここは分限者 金はぞつくいぞつくい
コタコタコンコン


取材日 2012年1月1日
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