肝属川水系の池でボタンウキクサ(英名ウオーターレタス)が大繁殖。生態系への影響が懸念 |
ボタンウキクサの早急な駆除を! |
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驚異的な繁殖力を考えると一日も早く現在繁殖している株を除去し、ひと株とも他へ移動したり下流へ流さないことが大事だ。ウォーターレタス(ボタンウキクサ)は世界中で帰化し、繁殖して環境を破壊することから、平成18年に特定外来生物とされ、販売・栽培などが一切禁止されている植物である。一度繁殖してしまうと始末におえなくなる。発見したら初期の徹底除去が大切だ。これまで鹿屋市内の水辺の広場田崎池、川西町のテンパ池、;王子町和田井堰公園池、新たに上祓川地区の鬼山池で繁殖を確認している。これらの池を定期的に観察し、現況をルポしたい。 最終更新日2021/05/07 |
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新着情報/最新現況ルポ |
最新情報 |
和田井堰公園池のボタンウキクサは定期的に駆除作業が行われ現在、発生は見られない。2021年5月 |
新たにボタンウキクサ繁殖池見つかる。 2019/5/17 |
これまでのボタンウキクサ繁殖池は肝属川水系の中流域だったが新たに肝属川上流域の上祓川地区の鬼山池でボタンウキクサ繁殖の池を見つけた。池近くの古老の話によると4年ほど前に繁殖を確認し、一度は除去作業をしたが手に負えず現在に至っている。
上祓川地区鬼山池のボタンウキクサの繁殖 |
水面を覆い尽くす鬼山池のボタンウキクサ |
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川西池最新現況ルポ 最終更新日2019/11/20 |
川西池(通称てんぱ池)は依然として駆除されていない。川西池はその後、池の周りを金網を張りめぐらし、人的安全面の対策が取られているが根本的な生態系保全の対策はとられていない。用水路へ流出したボタンウキクサが大雨で流出の危険性が高い。二次的な発生や水路阻害等の悪影響も懸念される。
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2019/11/20 |
2019/11/20 |
2019/4/18 |
川西池 2019/3/12 |
川西池(通称てんぱ池)は依然として駆除されていない。 |
隙間がないほどボタンウキクサに覆われた川西池 |
水路に流れ込んだボタンウキクサ
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金網柵で囲まれた川西池 |
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用水路へ流出してしまったボタンウキクサ |
和田井堰公園池 現況ルポ |
定期的に駆除作業が実施され、水面にボタンウキクサの発生は見かけなくなった。 2021/5/17 |
2021/5/17
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和田井堰公園の池 2019/3/12 |
定期的に駆除が行われる和田井堰公園の池であるがこの日は隙間のないほど水面がボタンウキクサで覆われていた。 |
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和田井堰公園池 2016/11/1 |
和田井堰公園池は、カワセミ等野鳥観察のポイントでもあるがこの日カワセミを撮りにきた他の二人と出合い、外来種ボタンウキクサの情報を交換できた。カワセミ観察会後は手持ちの網で届く範囲のボタンウキクサの除去作業をして解散。 |
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田崎池(水辺の広場) 最新現況ルポ |
枯れたハスの間にボタンウキクサが繁殖していた。 2019/11/20 |
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今回も水面にボタンウキクサの発生はみられなかったが池岸にボタンウキクサの数株を発見。2019/5/17 |
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水面にボタンウキクサの発生はみられなかった。2019/4/18 |
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水辺の広場「田崎池」のボタンウキクサ |
定期的に駆除作業が実施される田崎池だがこの日は早くもボタンウキクサが発生し、繁殖の兆しを見せていた。 2019/3/12 |
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水辺の広場「田崎池」のボタンウキクサ |
用水路部分はボタンウキクサ、ホテイアオイの外来種が大繁殖 2016/11/1
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4月9日探訪時(下写真)に比べて水面が一変していた。ホテイアオイとボタンウキクサが混在して、繁殖していた。 2016/8/13
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4ヵ月の間に一変した田崎池 2016/8/13
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スイレンとボタンウキクサ、ホテイアオイが混在した水面 2016/8/13
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田崎池ボタンウキクサ 駆除作業風景 |
水辺の広場田崎池はハスの開花時期が終わり、ハスの株の間にはボタンウキクサが繁茂していた。池や水路のボタンウキクサの除去作業をしていた指定管理者の話によると例年にないボタンウキクサの大繁殖だという。 お盆前に除去作業を済ませただけなのに2ヶ月間で水面がボタンウキクサで覆い尽くされてしまい除去するのに10日間以上はかかるという。 2015/9/4 |
9月4日に駆除作業風景を取材させていただいてすっかりきれいになった田崎池だがあれから3ヶ月、その後また繁殖し、3回目の除去作業について指定管理者から下記のメールが届いた。メールには今回、重機を使った作業風景の動画も添付されており、除去作業の大変さがうかがえる。 2015/11/21 |
↓田崎池の指定管理者からいただいたメール |
田崎みずべ゛の広場 3回目WL除去について https://youtu.be/-O9lIz-7aJc |
色々調査の結果 池面全部をきれいにしないと
WLは除去できないと思いました。
他水生植物との 生育関係に頭を痛めております。
指定管理者
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動画のWL除去作業風景、一度広がってしまうと除去作業が大変だ。2015/11/16 |
田崎池ボタンウキクサ駆除作業風景 |
ハスの株の間にはボタンウキクサが繁茂、除去する作業は手間がかかるという。 |
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水辺の広場田崎池のボタンウキクサ除去作業風景 |
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↑田崎池水路のボタンウキクサ除去作業風景 |
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田崎池外の 市内各池のこれまでのボタンウキクサ発生の推移 |
川西池(通称テンパ池) |
川西池はその後、池の周りを金網を張りめぐらし、人的安全面の対策が取られているが根本的な生態系保全の対策はとられていない。池から続くせまい用水路にはボタンウキクサが繁殖していた。
2019年3月12日 |
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今の時期、水位をかなり落とし、葉の変色が見られるが池、用水路ともに依然として改善は見られない。台風や大雨により、本流への流出が見られ、漁網等への被害も出始めているという。 2017年2月17日 |
川西池現況 2017年2月17日
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寒い1月の探訪時は葉の変色が見られたがこの時期、緑を取り戻し生き生きと育っていた。池と繋がる用水路にもボタンウキクサが見られた。今の時点でボタンウキクサハ繁殖力があり、寒い時期葉の一部に変色が見られたが枯れることはなく、寒さにも強いということがわかった。今後注意深く観察を続けたい。2016/04/9 |
ボタンウキクサに覆われた川西池水面の現況 |
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用水路のボタンウキクサ |
↓ 真冬の川西池状況 2016/01/17 |
葉は変色するが緑を残すテンパ池のボタンウキクサ |
↓ 川西池状況 1016/01/02 |
その後も放置状態で変色した葉のボタンウキクサで覆われたテンパ池水面。 |
水位が低い状態で沼化し、変色したボタンウキクサで覆われたテンパ池
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鹿屋市田崎小学校近くの川西にある通称「テンパ」池が想像を絶するほどのボタンウキクサに覆われていて驚愕してしまった。近くの住民に尋ねるとこんな光景は今まで見たことがないという。最近、淀川や徳島の吉野川などあちこちで大量に発生したボタンウキクサのニュースを見かけ、よそ事のできごとに思っていたが目の前にこんな光景を見かけ足がすくんでしまった。2015年6月28日 |
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鹿屋市川西町にあるテンパ池の隙間もないほどの水面を覆うボタンウキクサに圧倒された。 2015年6月28日 |
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隙間がないほど池の表面を覆い尽くすボタンウキクサ 2015年6月28日 |
水路側から池を望む水面のボタンウキクサ
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前回探訪時から二ヶ月経過後のテンパ池。水位が低下しているものの水面のボタンウキクサに覆われた景観は変わらず。2015年9月4日 |
※テンパ池も数年前までは淵の木々の樹上で羽を休めるミサゴやカワセミを観察できたが最近はほとんど見かけない。 |
王子町和田井堰公園の池 ボタンウキクサ発生のこれまでの推移 |
↓ 最新和田井堰公園 |
現在定期的に駆除作業が実施され、水面にボタンウキクサの発生は見られない。2021年5月 |
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定期的に駆除が行われる和田井堰公園の池であるがこの日は隙間のないほど水面がボタンウキクサで覆われていた。 2019/03/12 |
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和田井堰公園 2016/04/9 |
隙間がないぐらい水面はボタンウキウサで覆われていた。 |
約一ヶ月ぶりの探訪。池のボタンウキウサは除去され、池の周辺もきれいに整備されていた。2015年10月2日 |
王子町井堰公園の池は定期的に除去作業が進められているがあっという間にボタンウキクサが水面を覆ってしまっていた。2015年9月4日 |
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備 考 |
ウォーターレタス(ボタンウキクサ)は世界中で帰化し、繁殖して環境を破壊することから、平成18年に特定外来生物とされ、販売・栽培などが一切禁止されている植物である。一度繁殖してしまうと始末におえなくなる。発見したら初期の徹底除去が大切だ。 |
メディア情報 |
南日本新聞 広場に投稿「ボタンウキクサの早急な駆除を」 |
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12月9日の南日本新聞に「ダム湖の水草除去」の記事が掲載されていた。「・・除去しているのは、2008年にダム湖で初めて大量発生した特定外来生物ウオーターレタス(和名ボタンウキクサ)や要注意外来生物ホテイアオイなど。・・・」の文面があり、地元外の県内でもボタンウキクサ発生の事実を知ることができた。川や池だけでなくダム湖でも大量j発生の記事は原因究明を含めて今後の早急な対策に警鐘を鳴らしている気がする。
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2019年11月13日 南日本新聞記事より |
ボタンウキクサとホテイアオイが広がる鶴田ダム湖。手前は曾木発電所遺構 |
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ボタンウキクサ概要 |
日本には1920年代に観賞用として沖縄・小笠原に導入された。関東以西で1990年代から広がり、大阪の淀川など、大繁殖が問題となり駆除に手を焼いている地域が多い。
葉は白緑色、表面にビロード状の柔らかい毛が一面にはえ、よく水を弾く。葉は縦にひざ状のしわがある。葉には厚みがあり、内部には空洞が多い。つまり、葉それ自体が浮袋になっている。繁殖はとても速く旺盛で、水面を埋め尽くすほどで、その繁殖力から固有種植物を駆逐し環境破壊の一因となっている。水路を塞ぎ、場合によっては大きな影響を与えることも指摘されている。このため、2006年2月に「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づく「特定外来生物」に指定される。
ウォーターレタスと言う英名が付いているが、食用にはならない。食すると、苦味と柔らかい毛がトゲのような食感になり、喉がチクチクして美味しくない。うがいをしても残るほど毛がしつこい。 |