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 郷土にのこる歌〜野口雨情詩碑と鹿屋小唄〜
ふるさとのうたの中には、当時の風景や風物、文化等の歴史が詠み込まれた郷土の歌がある。鹿屋小唄もそんなうたのひとつだ。鹿屋市北田城山公園の鹿屋城(鶴亀城)跡の広場に、野口雨情の詩碑が立つ。野口雨情は全国を行脚しながらその土地のご当地ソングを残しているが「鹿屋小唄」もそのひとつだ。雨情が鹿屋小唄を作るために鹿屋を訪れたのは昭和15年5月である。この時作った雨情の作品は、鹿屋市出身の音楽家伊地知二朗氏が作曲している。レコーデイングもされたがその後日本は戦争に突入。時局柄、いつの間にかうたわれなくなったらしい。今はうたわれなくなった歌だが歌詞の中には鹿屋の風景や風物が織り込まれ、当時のふるさと情景を偲ぶことができる。   2014/01/17 最終更新日 2015/03/28
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「鹿屋小唄」(野口雨情)の詩碑を訪ねるko
 歴史探訪「鹿屋小唄」(野口雨情)の詩碑を訪ねる 野口雨情詩碑は鹿屋市北田城山公園の鹿屋城(鶴亀城)跡の広場に立つ。
 
 
鹿屋市北田城山公園の鹿屋城(鶴亀城)跡の広場に立野口雨情詩碑 2014/01/17
 
詩碑正面の「野口雨情詩碑」の文字
 
歌詞の一部が彫られた歌碑の裏面

  鹿屋小唄の歌詞
 
 一、 忘れなさるな  ナー  大隅鹿屋  ヤットサノサ
  南方飛躍の <  ネー  新興都 ソレ
  サラサラサラリト サッテモナー

二、 空の青さよ  ナー  高隈山に  ヤットサノサ
  かかる雲さえ < ネー さらにない ソレ
 サラサラサラリト サッテモナー

三、 鯉の名所の ナー  北田の池に  ヤットサノサ
流す浮き名も < ネー 水の上 ソレ
サラサラサラリト サッテモナー

四、切っちゃならないナー切らせてなるかヤットサノサ
ここは寿明院の < ネー 松並木 ソレ
サラサラサラリト サッテモナー

五、 お国柄かよ ナー 土地の名物 ヤットサノサ
藷に胡椒に < ネー 落花生 ソレ
サラサラサラリト サッテモナー

六、波はさらさら ナー 寄せては返す ヤットサノサ
荒平天神 < ネー 波の上 ソレ
サラサラサラリト サッテモナー


  鹿屋小唄楽譜
 鹿屋小唄(mid))

  鹿屋小唄に見られるふるさと風景懐古写真
 
写真中央が野口雨情。撮影日は昭和15年5月、撮影場所は北田池水源の城山。
 
昭和6年頃の北田池。写真左手の山は、鶴亀城跡で城山とも呼ばれている。城山の本丸から西にあたるところに30mぐらいの長さの池があり、北田池と呼ばれていた。
 
寿明院(元寿町)街道の松並木。現在はその面影を全くとどめていない。
 
荒平天神

 追記:野口雨情
野口雨情:1882年(明治15年)5月29日 - 1945年(昭和20年)1月27日。詩人、童謡・民謡作詞家で多くの名作を残し、北原白秋、西條八十とともに、童謡界の三大詩人と謳われた。 代表作は『十五夜お月さん』『七つの子』『赤い靴』『青い眼の人形』『シャボン玉』『こがね虫』『あの町この町』『雨降りお月さん』『証城寺の狸囃子』など。他に『波浮の港』『船頭小唄』などがある。
 
参考文献、写真:鹿屋市史、ふるさとの思い出写真集鹿屋「図書刊行会」
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