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甑島のカノコユリとハマナデシコ 薩摩川内市上甑町

カノコユリ
「カノコユリ」は、ユリ科ユリ属の多年草で花弁に鹿の子模様の斑点があることから「鹿の子百合」と呼ばれる。薩摩川内市甑島のカノコユリは、自生ユリの密度が高く、島の道路端や平地だけでなく、海岸線の断崖でも見ることができる。特に中甑地区がある上甑島はカノコユリの原産地として知られる。過去、大飢饉の際には、カノコユリが島の人々の餓えを救ったとされ、現在でも大切に育てられている。野生のカノコユリが増えた理由の一つに地元の長老は「甑島はカノコユリの球根を食する野生のイノシシがいないからではないか」と話す。何より甑島ではカノコユリに対する情熱が強く、地域興しや活力の象徴として町民に愛され、薩摩川内市の市花にも指定されている。探訪日2010/08/04

  淡い桃色地の花びらに濃紅色・鹿の子模様の斑点が特徴で花びらが強く反り返るのが特徴だ。
カノコユリUP写真 撮影場所;甑大明神橋近く海岸線の岩場 2010/08/04
開花場所によって微妙に花びらの色の濃淡に違いが見られる。左写真は道路法面の花で、栽培品の野生化したものと思われる。

海岸線断崖に咲く自生のカノコユリ
鹿の子大橋や甑大明神橋近く海岸線の切り立ったがけには自生のカノコユリ群生が見られる。  2010/08/04

海岸線の切り立ったがけや岩場に咲く自生のカノコユリ

海岸線の崖や岩場にかれんな花を咲かせるカノコユリ 

町角や道端で見かけるカノコユリ

港待合所のカノコユリ

浦内公園のカノコユリ
道路沿いや空き地に咲くカノコユリ
里中学校校庭周辺に咲くカノコユリ

ハマナデシコ
ハマナデシコは本州から琉球に分布する多年草で海岸の崖地や砂浜に生育する。ヒメハマナデシコに似るが花は茎の先に密生し、同時に咲く傾向がある。甑島のカノコユリの咲く海岸線の断崖にはハマナデシコの群生やカノコユリと寄り添って咲く可憐なハマナデシコを見ることができる。2010/08/04

甑大明神橋海岸線の断崖にカノコユリと寄り添って咲くハマナデシコ  2010/08/04
カノコユリの近くでひっそりと咲く可憐な花のハマナデシコ

甑島海岸線の岩場で見られるハマナデシコの群生は豪華で見栄えがする。
ハマナデシコ花一輪アップ

甑島の風景「長目の浜とトンボロ」